
5月に読んだ本をいくつかピックアップします。(再読含む)
他
5月1日に新天皇が即位され、「平成」は幕を閉じ、「令和」の時代が始まりました。
それにちなんで、日本の伝統的なものを再確認することが多かったように思います。
以前、皇居の勤労奉仕にて、
平成天皇、皇后、今上天皇のお姿を目の前にした記憶に新しい。
日本に生まれ、育った私としては、
右とか左とかそういう議論はすること自体がナンセンス、
ちょっと大上段に構えた主張に聞こえるかもしれませんが、
真の日本の歴史と文化を学ぶことは、自己の自覚を深めることでもあり、
また、他者を理解することでもある原点だし、それがあってこそ世界平和につながっていくのだと思っています。
そこで初めてどんな仕事をしよう、経営をしよう、ひいては生き方をしようという目標が出てくると思っています。
「日本人の勝算」では、日本がこれから経済的に三流国に陥らず、さらなる発展をしていくために
日本の生産性をどう向上させていくかということをデービッド・アトキンソン氏を始め海外の専門家の視点で分析されています。
これはあまり論じられることがないですが、
生産性とは、創造した付加価値/投入量という式で表されるため、
無駄を取り除き(投入量を必要最小限にし)、
美を追究してきた(価値を生み出してきた)
日本人の美意識、身体観の中に、生産性を向上させる本質的な智慧が多くあるように思います。
そのことに立ち返る前に、
次から次に出てくる新しい方法論や外側のものを追いかけるのは、
料理で言えば、素材そのものよりも加工法や調味料にこだわることであり、
決して、本当に美味しいものなることはないと思っています。
素材の味を活かすは、作り手の腕次第。
作り手が素材を知っていないと、突き抜けた本物の味にはならない。
何事も内部のことにどっぷり浸かって
目先の物事に追われてしまうスパイラルに入ってしまうと
自己に与えられている「本質的な価値」が見えなくなったりします。
そのことは、案外外部の人の方がわかっていて、
その人のちょっとした指摘で、
「あ、これは盲点だったな」
「ああ、そんな魅力もあるのか?」
とか、新しい発見ができたりすることがあるかと思います。
今与えられた環境の魅力が分からず
「宝の持ち腐れ」ということがないように、
常に、「もう一つの視点」というのは持って置きたいし、
また、本業の経営コンサルティングの場面においても
「お客様の持てる本質的な価値を引き出し、よりよい方向づけに貢献する」
役割を担う私たちが最も大切なことだと思っています。
その意味では、まずは自国の歴史と文化に立ち返り学ぶことは、
私にとっては本業そのものだと思っています。
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